【知識武装コンテンツ】
こんな方に向けて、記事を書いています。届きますように…
- レーシックには興味があるけど、「見え方」に関してどんな後遺症があるか知りたい
- 後遺症の仕組みを知りたい
この記事を読んだあなたは...
①ハロ・グレア現象、コントラスト低下現象について知識武装できる!
②レーシックを受ける心構えができる!
③ドクターと対等にディスカッションをする準備ができる!
レーシックには後遺症がある
レーシックには後遺症が発生する可能性があります。
その中で、「見え方」に関する後遺症が、タイトルにもあるようなハロ・グレア、コントラスト低下といったものです。
名前は聞き覚えが無いかも知れませんが、「レーシックをすると、光が眩しくなる事がある」などというのは聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
私はパイロット挑戦者だったということもあり、見え方に関しての後遺症は最大の恐怖であり、なんとしても最小限に抑えなければならない状況にありました。
レーシックとパイロットの話は別記事で書こうと思います。(レーシックをした人には追加の厳しい検査なども課せられるため、本当に恐怖でしかなかったです。)
ハロ・グレア
まず代表的な後遺症といえばハロ・グレアです。
【通常状態の夜間の見え方】
【ハロ発生時の夜間の見え方】
光が滲んで見えます。
【グレア発生時の夜間の見え方】
光が眩しく見えます。
コントラスト低下
そしてコントラストの低下も代表的な後遺症として挙げられます。
その他
ドライアイなどは、普段から感じている人は術後にも感じやすくなるかもしれません。
近視の戻りも一種の後遺症かもしれません。
ですが、ドクターが最も恐れている後遺症が一つあって、
「ケラトエクタジア」
というものです。
極極稀な後遺症ではあるものの、起こってしまったら重篤になりうる後遺症になります。
事前検査はケラトエクタジアを未然に防ぐためにあるといってもが過言ではないレベルです。
詳しくは以下を参照ください。
後遺症の原因は…
これらの後遺症はできるだけ避けたい。
私達患者ができることは何なのか。
ズバリ、
「知識武装」をして、「危険な橋を渡らない」ようにする。
※まあちょっとマニアみたいな領域に入っている部分もあるが…。
では原因と思われる部分を見てみましょう。
高次収差の増加
我々が目を通して「モノを見る」ということを少し物理的に捉えると、「レンズを通過した光を網膜で受け取って、電気信号に変えて脳が判断する」と言い換えられます。
小学校(中学校?)でやった、レンズに光を通す実験と同じことを目でやっているわけです。
ただ我々人間の目は凸レンズ・凹レンズほどきれいな形をしておらず細かな歪みがあるようで、それにより光の道筋も歪んでしまいます。
これが、わかりやすく言う「高次収差」です。
これが結構厄介なもので、メガネやコンタクトで簡単に矯正できるようなものではないのです。
一つ、見え方の例を出します。
左が高次収差が少ない目の見え方、右が高次収差が多い目の見え方です。
おそらく視力検査ではどちらも「右」と答え、同じ結果となるでしょう。
ただ右側の見え方をしている当の本人からすると、視力検査では良い結果なのに「なんとなく見えづらい」という事になってしまっています。
引用元:https://www.joyvisionnara.com/wavefront-opd-scan3-optmatsumoto
そしてレーシックをすることで、高次収差が少なからず起きてしまうということです。
しかも切除量が多い(元の視力が悪い)人ほど高次収差の増加は大きいようです。
・・・とビビらせてしまうことを書いていますが。
ちなみに引用の見え方は非常に極端な例です。実際は、術前と術後の見え方を並べないとわからない程度だと思います。
とはいえ、少しでも高次収差を抑えたいという気持ちは私もありました。
そして、それを実現するレーシック技術はもう既にあります…!
カスタムレーシック、ウェーブフロント、iLasik…色々呼び名があってややこしいので、この詳細は別記事で。
照射径の不足
レーシックを受ける時、「レーザーの照射径」とやら言うものを設定します。
目は正面から見ると円形であり、レーザーも円の形に沿って照射するわけですが、レーザーを当てる時にどれくらいの範囲にレーザーを照射するかという直径のことをです。
照射径が小さければ小さな円型で、照射径が大きければ大きな円型で照射が行われます。
無論、設定はドクターが最適な値で設定するため、何もしなければ我々患者側が知ることもないと思います。
気になる人は、検査の後にドクターに聞いてみてもいいかもしれないですね!
ドクターも人間なので、「この人詳しいから丁寧にやらなくては…」という気持ちにも若干なるかもしれませんし…。
ここで問題になるのは、
照射径を大きくする(=照射量が増える)→ある程度危険を伴う
照射径を小さくする(=照射量が減る)→見え方の質にリスクあり
ということです。
つまり、基本的に見え方の質を上げたいので照射径は広げたい。ただ広げすぎると照射量が増えてケラトエクタジアの危険性が高まる。
※大きな見方(1mm単位など)をすれば比例関係ですが、よく照射径とかで設定される6mm前後の0.1mm単位での議論になると諸説あり。
そして、人間の瞳孔(黒目のこと)径は、明所で2〜4mm、暗所で6〜7mm米とされています。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、夜間に見え方の質の低下が起きやすい理由がここにあります。
瞳孔が大きく開いたとき、レーザーの照射の範囲と同等~越えてしまうということが起こるためです。
つまり、暗所の瞳孔径に対して、どれくらいの範囲を照射するかということが見え方の質の観点で重要になります。
以下、イメージです。
【理想】
・瞳孔径≒照射径
・ほぼ不可能
【現実的な照射径】
・瞳孔径6~7mmに対して、照射径6mm程度
・見え方の質は良好
【比較的小さい照射径】
・瞳孔径6~7mmに対して、照射径5mm代
・見え方の質が懸念
照射径があまりに小さい場合に、後遺症が出てしまう可能性が高まります。
私の実体験も含め、照射径が何mmくらいあれば安心してよいか、別の記事で共有させていただこうと思います。
最後に…
冒頭に書いたことを再度書きます。
私達患者としてできることは、
「知識武装」をして、「危険な橋を渡らない」ようにする。
プラス、
納得して臨めるようにする。
少しでも皆さんのレーシックの解像度を上げていただけているのであれば
筆者としてはこれ以上嬉しいことはありません。
引き続き、知識武装してきましょう!!
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